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話題75 | ■漢俳  中山逍雀 2007/7/18(水)10:00 返事 / 削除

漢俳
 私は詩詞の創作法を説いているが、
1−程々の作品を高い確率で自作出来ること。 
2−受講者に対し、程々の作品を高い確率で作れる創作法を説けること
 私はこの2要件が揃わないと、“知っている”とは謂わないことにしている。
 私は更に日をおいて、受講者の作品が程々に中国詩詞壇誌に掲載された事実を確認してから、“知っている”と云ったことが、間違いでなかったことの証拠としている。
 私は今まで漢俳について訪ねられると、“知らない”と答えていた。それは前記の2要件が揃わなかったからである。

 私が漢俳を聞いたのは四半世紀前のことである。珍しさも手伝って多作した記憶がある。その後、漢俳は俳句と相互通用の漢字書き定型であると聴いて、その条件を満足する作品を創ることが出来なかったので、創作を止めてしまった。
 その20年後の、2005年に中国漢俳学会が設立され、日本の俳句四団体が慶祝式典に招待された。この事実から、漢俳は俳句と相互通用の漢字書き定型であると云う過去の認識が蘇った。
 漢詩詞創作指導者として、漢俳も避けて通れないとの責任感もあり、様々な考究をしたが、“俳句との相互通用”がネックと成り、誰にでも程々の作品が作れる創作法の開発は出来なかった。依って“知らない”と答えていた。

 ふとしたことから、今まで自分のしてきたことの、基本的な間違いに気付いた。漢俳の定義をするには100年早い。ましてや自分で定義を探そうなどとは、自惚れも甚だしい。
 “自分ならこの様に思う”“自分ならこの様に創る”其れで十分だと気付いた。
 それに気付けば、事は簡単である。漢俳誕生の使命は文化交流の具と成ることである。
 誕生の使命を柱に据えて、創作法を探り当てた。

http://www.741.jp

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投稿1 | ■詩と詞の違い 中山逍雀 2007/8/10(金)14:47 返事 / 削除

 詩と詞の違い

 詞」と詩の違いについて考えて見ましょう。

 日本人の謂う「かんし」は漢詩が殆どで、漢詞は殆ど聴きません。
 この講座の表題は「漢詩詞」です。

 「詩」と「詞」は見た目も違いますが、本質も違うのです。

 「詩」には自由旋律の詩と、定型旋律の詩が有ります。
そして、詩は文字によって目に訴え、耳によっては朗読・朗唱などされます。然し何れも楽曲が付くことは前提にしていません。
 詩の理解は、目による理解を基本にして、その餘として、朗読や朗唱が有るのです。

 「詞」には自由旋律の詞と、定型旋律の詞が有ります。 
そして、詞は文字によって目に訴え、耳によっては朗読・朗唱などされる事は有りますが、それは本質的な機能でも目的でもないのです。本質的な違いは、何れも楽曲が付くことを前提にしています。詞は、耳による理解を根幹にして、います。その餘として、書法が有るのです。

 詩と詞は機能が異なり目的が違うのです。詞は、曲にのって耳にした段階で理解されるもので、目で読んで理解される事を本義とはしていません。それが「詞」と「詩」の大きな違いです。

 文字だけで理解されることを根幹にしている作品は、「詞」ではなくて「詩」なのです。

 詞は楽曲と一体になっているので、必要に応じて楽譜が一緒にあります

( 漢詩詞創作講座 鑿窗 を参照してください / )